
【町会の特徴】
ここは中央区浜町三丁目。 江戸の香りとともに生きる町。
その東の一角を見守るのが、浜三東部町会(はまさん とうぶ ちょうかい)です。
江戸時代、この一帯は、松平越中守(まつだいら えっちゅうのかみ)や柳沢美濃守(やなぎさわ みののかみ)などの大名の下屋敷が並ぶ、由緒ある武家地でした。
町の西を流れていた浜町川や堀留川は、江戸の物流と水辺の暮らしを支える水路としてにぎわっていました。
近くには、大川、現在の隅田川があり、長さ97mの新大橋が架けられました。
そんな町の橋詰(はしずめ)、つまり橋のたもとに、かつて江戸っ子たちの心をつかんだ名物団子屋がありました。
名を馳せたのは、“五つざしの つけ焼き団子”。
この団子は、五つ玉が一本に刺され、表面をこんがりと炙り、甘辛いタレを塗って二度三度と焼き上げる。
江戸前の粋と手間が詰まった味でした。
香ばしい醤油の香りに誘われて、芝居帰りの町人や旅人が立ち寄り、串を片手に一服したといいます。
明治に入り、町は再編され、現在の“浜町三丁目”が誕生します。
なかでも東側は、職人や商店、小さな町工場が集まる、人の営みが色濃く残る地域となりました。
明治六年には、大名屋敷跡に“浜町公園”が整備され、防災と安らぎの場として、地域の“まちの中心”となっていきます。
いま、町会は、防災・見守り・清掃・交流と、暮らしのすべてを包む存在として活動を続けています。 祭りの日には、かつての団子屋の記憶を忍ぶように、笑顔と香ばしい香りが町に広がります。
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