
午前5時を過ぎました。
神田祭では、華やかな神幸祭や神輿宮入の前に、数々の厳粛な神事が執り行われます。
そのひとつが、神職、宮鍵講、御防講の奉仕による、「御鍵渡しの儀(みかぎわたしのぎ)」です。
この儀式では、神田明神の御鳳輦(ごほうれん)と神輿を納めた奉安庫の鍵が、宮鍵講(みやかぎこう)の講員に正式に引き渡されます。
御鍵渡しは、ただの“鍵渡し”ではなく、祭りの安全と成功を願う祈りが込められた、重みのある瞬間です。
祭礼を担う町会に対する神社からの信任の証であり、非常に格式ある瞬間です。
神田祭の伝統と信頼を支える心が、そこには確かに息づいています。
儀式の後、宮鍵講員によって奉安庫の扉が開かれ、御鳳輦と神輿が社殿前の正面に奉安されます。
この荘厳な光景は、祭りの核心に触れる貴重な場面。
静寂と緊張感に包まれる中、御神霊が動き出す“神事の始まり”を感じることができます。
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