
神幸祭の行列は岩本町一丁目にさしかかりました。
こちらでは山崎洋一郎総代によります献饌が執り行われました。
千代田区の東部、秋葉原や神田に隣接する「岩本町一丁目」は、交通の便に恵まれたビジネスエリアでありながら、江戸から続くまちの記憶が静かに息づく場所でもあります。
その名の由来は、江戸時代の旗本・岩本氏の屋敷地があったことにちなむとされており、現在も地名としてその歴史が受け継がれています。周辺は江戸の頃から職人町や問屋街として発展してきた地域で、繊維・雑貨・皮革などの商業の拠点として長く栄えてきました。
戦後はビル街へと姿を変え、現在ではオフィスビルや中小企業の本社ビル、ホテルなどが集まる都市型の街並みとなっています。日比谷線「岩本町駅」を中心に、秋葉原・神田・馬喰町といった各駅が徒歩圏にあり、都心の交差点として多くの人々が行き交うエリアです。
近年では、再開発や住宅の建設も進み、暮らす場所としての魅力も高まっている岩本町一丁目。昔ながらの個人商店や飲食店も点在し、地域の日常に彩りを添えています。
華やかな観光名所こそないものの、ここには江戸から東京へと続く都市の歩みと、そこで働く人々の生活の息遣いが今も残っています。
まち歩きの途中でふと立ち止まりたくなる、そんな“東京の縁の下”のような存在のまちです。
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