鳳輦神輿遷座祭

25.05.08

神田祭の始まりを厳かに彩る神事、それが「鳳輦神輿遷座祭(ほうれんみこしせんざさい)」です。
祭りの喧騒とは一線を画すこの儀式は、神田明神の三柱の御祭神である、「大国様」「えびす様」「将門様」の御神霊をを本殿から鳳輦(ほうれん)と神輿に遷し、巡行に備える、神聖な行事です。

時刻は19時を回り、境内には幻想的な灯りがともり、張り詰めた空気の中で白装束(斎服、浄衣)を着た神職が祝詞を奏上し、御神霊が神輿へと遷されます。

張りつめた空気の中、境内には神職による警蹕の声と雅楽の音色が響き、松明の灯りに導かれ絹垣に包まれた御神霊が、鳳輦と神輿に御遷座されました。

担ぎ手や関係者も静かに見守り、まさに神事そのものの重みを感じられる時間です。

この瞬間こそが、神田祭の「はじまりの合図」。
華やかな祭りの影には、こうした厳粛な神事がしっかりと根づいていることが感じられます。

「令和7年 神田祭」は本日、 5月8日(木) 『鳳輦神輿遷座祭』から始まりました。