神田駅東地区 神田富山町会

25.05.10

【町会の特徴】
東京都千代田区に位置する、神田富山町【かんだ とみやま ちょう】。この町の歴史は、江戸時代初期にまで遡(さかのぼ)ります。

その名の由来は、江戸時代。
しかし、度重なる大火により、防火や避難のための「火除地【ひよけち】 」が設けられ、武家地から商人や職人の町へと変貌を遂げました。
正徳3年(1713年)、芝増上寺の門前町であった芝富山町【しば とみやま ちょう】の人々がこの地へ移り住み、
神田富山町が【かんだ とみやま ちょう】誕生しました。
筆、表具、紙、金物、手仕事の音があふれ、町には江戸の暮らしを支える商いが集まっていました。

明治維新後も、町の活気は続きます。 周辺の町との統合を経て、町の名称は神田富山町【かんだ とみやま ちょう】として確定され、
やがてこの地は、出版と印刷の町としても知られるようになります。 
本を作り、知を届ける、そんな産業がこの町に集まっていたのです。

江戸時代から続く由緒ある名前を持つこの町は、長い歴史と伝統に培われた人情味あふれる町として知られています。​
また、慶応年間(1865年~1868年)に記された「江戸食物独案内【えど しょくもつ ひとりあんない】 」には、
この地域に醤油や諸味【もろみ】を扱う店があったと記されています。

町の姿は変わっても、名前に宿る記憶は変わりません。
神田富山町会【かんだ とみやま ちょう】 。
それは、かつての職人と商人の息づかいを今に伝える、静かで、たしかな“町の記録係”なのです。

【神輿の特徴】
富山町町会の神輿は、昭和30年、後藤直光により作られました。